まだ間に合う!12月権利落ち高配当株厳選3銘柄!

12月も終盤に差し掛かりました。高配当株の中で、12月が権利落ちの厳選した3銘柄をご紹介します!もちろんお坊さん投資家も保有している銘柄です!各指標を数値化して厳選した根拠もしっかり解説していきます!ご参考になれば幸いです!

▮ 高配当株で配当金を受け取るには?

そもそも高配当株とは?

そもそも配当金とは、その会社の株を証券会社を経由して保有することで配当金得られる仕組みのことです。
(高配当株に関する詳しい情報はコチラをご覧ください)
「高配当」の定義は様々ですが、一般的には利回り3%以上を高配当銘柄と呼びます
因みに配当利回りは「一株あたりの配当金 ÷ 株価」で表されます。

例を挙げてみましょう。

三菱商事(銘柄コード:8058)
2022年10月27日終値株価:4,040円 配当金150円(3月9月2回合計・予想)
150  ÷  4,040  = 3.71%

配当金が一定だとして、株価が下がれば配当利回りは上昇しますし、逆に株価が一定でも配当金が下がれば配当利回りは下落します。ですから、配当金が減ったり(減配)、0になる(無配)可能性が低く、配当利回りが比較的高い銘柄の選定が重要です

配当金を受け取るには?

配当金を受け取るには証券会社に登録した上で株式を購入することで配当金を受け取ることができます。
基本的には現物株を購入することで配当金を受け取る権利を得ますが、信用取引でも配当調整金という一定割合を控除された配当金に近い配当を受け取ることができます。

配当を受け取るためには権利を確定させる「権利付き落ち日」まで保有することが必要です。

2022年12月はこの権利付き落ち日が12月28日(水)です。

この日の終値を跨いで株を保有することで配当金受け取りの権利を得ます。29日以降は売却しても問題ありませんが、配当落ちにより売りが買いを大きく上回り株価が大きく下落することが一般的です。

配当には税金がかかる

配当金を受け取る際は税金がかかります。

上場株式の配当金 × 20.315%(所得税・復興特別所得税15.315%、住民税5%)

この税金をNISA(少額投資非課税口座)を活用することで非課税にすることができます。その際気を付けなければいけないのは配当金の受け取り方法です。

配当金の受け取りは株式比例配分方式を選ぶ

 配当金の受け取りには以下の4つの方法があります。

  • 株式数比例配分方式
    ➡こちらは証券口座で配当金を受け取る方法です。
  • 配当金領収証方式
    ➡発行会社から直接お客様のご自宅へ「配当金領収証」が郵送されます。投資家はそれをゆうちょ銀行もしくは郵便局へ持っていくと、配当金を受け取ることができます。
  • 個別銘柄指定方式
    ➡投資家が発行会社に対し口座振込指定をし、指定した金融機関に配当金を振り込むようにもできます。
  • 登録配当金受領口座方式
    ➡指定した金融機関口座に入金される方法です。

NISAを活用し配当金を非課税にするためには株式比例配分方式を選択する必要がありますので注意しましょう。

▮ 銘柄抽出のスクリーニング項目

具体的な銘柄選定にあたり、抽出条件を設定しました。

  • 時価総額1000億円以上
    高配当株は継続して安定的に配当を得ることを想定しています。この「安定的」はやはり会社の規模とも連動します。よって、絞り込みには東証プライムで時価総額が1000億円以上の大企業を前提とします。
  • 12月の権利確定であること
    今回のメインテーマである、12月に権利を確定させることが前提となります。
    権利落ちで一番多いのは3月です。3月決算企業の中間配当がもらえる9月も3月に次いで多く、
    6月と12月も配当権利落ちは多くなっています。今回は12月決算、もしくは6月決算企業が配当を出すことを前提としています。
  • 配当利回り3.5%以上
    本音を言えばもう少し高く設定したいところですが、今回は一般的な高配当銘柄の定義に当てはまる3.5%としました。この利回りは直近決算の実績ではなく、会社が見込みとしている配当利回りを基準としています。
  • 過去の減配無配歴
    今年の配当額を基準として過去10年間の減配(前年に対して配当額を減らすこと)がないか、あったとしても2回以内であること、また無配(配当を0にすること)がない事を条件としました。

この4つの条件を満たす銘柄を見てみましょう!
なお、この情報はあくまでも参考情報であり、最終的な投資判断は各自でご実施いただきますようお願いいたします。

▮ 厳選銘柄3選

① INPEX(1605)

 日本最大の石油・天然ガス開発会社。(旧)国際石油開発帝石。鉱区権益に基づき世界各地で石油・天然ガスの探鉱・開発・生産・販売(エネルギー確保のため世界20数カ国・70超のプロジェクト)を展開している。石油はUAE・インドネシア・カスピ海他で生産、天然ガスはオーストラリア他で開発、日本最大の埋蔵量・生産量規模。主要プロジェクトはイクシスLNGプロジェクト(インドネシアとオーストラリアでは日本企業を主導)、アバディLNGプロジェクト、アブダビ油田プロジェクト。
 自社ガスパイプライン網を通じて関東甲信越地域に天然ガスを供給。再生可能エネルギーでは水素(グリーン水素、ブルー水素発電、水素ステーションへの供給)・アンモニア(製造)の構築、洋上風力、地熱発電に取り組む。2008年国際石油開発と帝国石油が合併。2018年イクシスLNGプロジェクトのガス生産開始。 
 2019年オーストラリア・プレリュードFLNGプロジェクトからのLNG出荷開始。2021年国際石油開発帝石からINPEXに商号変更。筆頭株主は日本政府(経済産業大臣)。

おススメポイントは何と言っても日本最大、世界有数のエネルギー会社であり、業績も好調を維持していること。
PERは4.9倍、PBRは0.49倍といずれもかなりの割安水準であり、自己資本比率も60%を超えている。
配当も2020年を除けば維持、もしくは増配を続けており、大きな減配リスクは回避できる。
現時点での配当利回りは4.21倍と高配当株に位置づけられる。配当性向も直近では31%と無理をした株主還元ではないことが確認できる。現時点でも決して割高とはいえず、中長期銘柄としても期待できる。
なお、配当だけでなく、株主優待も実施しており、400株保有すれば(最低1年以上が必要)1000円のQUOカードももらえるのはうれしい。

② HULIC(3003)

大手不動産デベロッパー。東京23区駅近中心の不動産賃貸業務(約260件の賃貸物件、賃貸面積は約138万m2)、不動産開発・建替業務、アセットマネジメント業務(REIT)、保険事業、ホテル・旅館事業を営む。オフィスビル・ショッピングセンター・マンション・ホテル・高齢者住宅等の保有・賃貸、オフィスビル・商業施設・倉庫等の開発、不動産証券化商品への投資、バリューアッド(リニューアル、リノベーション、コンバージョン)等。
 主力は不動産の保有賃貸・投資開発、みずほフィナンシャルグループ企業が主要テナント。ヒューリックリート投資法人<3295>、日本ビューホテル、ヒューリックホテルマネジメント(ザ・ゲートホテル)を傘下に持つ。2012年昭栄がヒューリック(旧日本橋興業)を吸収合併・商号変更。

2つ目のおススメ銘柄はHULIC。都内の駅近を中心に開発する不動産デベロッパー。不動産バブルが懸念される一方、世界の中で見ればまだまだ割安とされる東京を中心に不動産を展開する同社を推薦。
PER10.2倍、PBR1.22倍とかなり割安。不動産会社であるため自己資本比率は28.8%と30%を下回り、先日の黒田総裁の実質的な金利引き上げで株価も下がったものの、逆に言えば配当取りのタイミングとしては好機かもしれない。配当は3.99%と約4%水準で十分高配当に分類される。また、9年連続の増配を続けており、さらなる増配にも期待が持てる。
 また、HULICも株主優待を導入しており、300株保有で3000円相当の商品がもらえるのも魅力の一つ。

③ AGC
3つ目は世界最大手のガラスメーカーであるAGC。(旧)旭硝子、2018年旭硝子から商号変更。ガラス・フッ素・セラミックス素材を基盤にガラス(建築用、自動車用)、電子(FPD用ガラス、電子部材)、化学品(基礎〜フッ素系)、セラミックスの製造・販売。建築用・自動車用ガラスを中心に、表示デバイス用ガラス基板、電子部材、化学関連素材(クロールアルカリ・ウレタン、フッ素製品)を供給。フロート板ガラス・自動車用ガラス・TFT-LCD用ガラス基板・化学強化ガラス・フッ素樹脂素材は世界トップ、TFT液晶/有機EL用ガラスは2位。モビリティ、エレクトロニクス、ライフサイエンス(バイオテクノロジー)の3戦略事業に注力。2015年ガラス一体型デジタルサイネージを発売。2016年デンマークのバイオ医薬品メーカーを買収(約600億円)。

 AGCは世界最大手のガラスメーカー。おすすめポイントとしては世界の中でも優れた技術を有し利益率の高い事業を有していることが大きい。株価指標もPER10.8倍、PBR0.65倍とかなり割安。11月初頭に発表された決算見通しが弱気であったため売られたが、その後持ち直している。自己資本比率も50%近くを維持している。配当利回りは4.67%とかなり高い水準に位置している。過去は2020年までは現在の半分程度の水準をうろうろしていたが、2021年から大幅に株主還元を強化した。今後も維持する方針を示しており、高配当株として保有しておきたい銘柄と言えよう。

番外編 日本たばこ産業は?

上記3つに加えて、気になるのが高配当株として有名なJT、日本たばこ産業(2914)。
PER11.3倍、PBR1.32倍とかなり割安水準であり、自己資本比率も48.8%と50%近い水準を維持している。
配当利回りは驚異の6.65%!!
オススメ3つに入れても遜色ないかもしれないが、まずは何と言ってもそのメイン事業である「たばこ」が世界的にマイナスイメージを持たれているということ。
さらに、配当性向は73.4%と利益に対して配当が占める割合が多くなっている。中長期的にこの配当利回りが維持されるかやや懐疑的でありオススメからは除外した。しかし、主要株主が財務大臣であること等安定性をうかがわせる項目も多い。余剰資金があれば是非トライしてみたい。

まとめ 

いかがでしたか?今回は2022年12月の権利落ち銘柄の中で厳選した3つの銘柄をご紹介しました。これらはいずれもお坊さん投資家が保有しています。この3つ以外にもお坊さん投資家が保有している銘柄としては、TOYOTIRE(5105)、ヤマハ発動機(7272)、住友林業(1911)です。
 気になる銘柄で余剰資金がある方、NISAの枠が余っている方も狙ってみてもいいかもしれません。また、皆様も各々の視点で銘柄を見てピンとくるものがあれば是非株を購入して配当をGETしましょう!

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この記事を書いた人

僧侶だけでは妻子を養えず投資をしています。貯金ほぼ0の30代をスタートさせ約10年で総資産3,000万円! メイン投資手法は日本株高配当銘柄のリピート投資です。ついに投資法をまとめた本を出版しました!

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