高配当株投資とは?

株式投資で利益を出す方法は、大きく分けて2つあります。

キャピタルゲイン 買った株を、買った値段より高く売って得る売却益
インカムゲイン 株を持ち続けることで受け取れる配当金

この記事で扱う高配当株投資は、後者の「配当金」を主役にする投資法です。ざっくり言えば、配当利回りが高い株を持ち、配当を受け取りながらコツコツ資産を育てるやり方のこと。まずはここから、やさしく解説していきます。

初心者さん
投資で稼ぐって、「安く買って高く売る」あれですよね?
お坊さん投資家
それも一つの道ですね。でも、”持っているだけで”お金が入ってくる道もあるんですよ。それが配当です。

その前に:投資には「時間軸」が3つある

高配当株投資を知る前に、ひとつ土台の話を。ひとくちに「トレード(投資)」と言っても、どれくらいの期間で持つかで、性格がまったく変わります。大きく3つです。

短期トレード 数秒 〜 1日 デイトレ・スキャルピング。画面に張り付き、細かな値動きを取る。
スイングトレード 数日 〜 数週間 数日単位の値幅を狙う。短期ほどではないが、値動きの読みが要る。
高配当株投資はココ 長期トレード 数か月 〜 数年〜 どっしり保有し、配当を受け取りながら育てる。売買益より継続。

高配当株投資は、いちばん右の「長期トレード」に当たります。毎日の値動きを追いかけて売り買いするのではなく、良い銘柄を長く持ち、配当という果実を受け取り続ける。せっかちさとは、いちばん遠い投資法です。

初心者さん
トレードって、一日中パソコンに張り付くやつですよね…? 私には無理そう…
お坊さん投資家
それは「短期」の話ですね。高配当株投資は、木を植えて実を待つような「長期」の道です。画面に張り付く必要はありません。むしろ、どっしり構える人ほど向いていますよ。

1高配当株って?

そもそも高配当株とは、一定以上の配当利回りで、配当金をしっかり出してくれる銘柄のこと。ではその「配当利回り」とは何か。計算はとてもシンプルです。

配当利回り = 1株あたりの配当金 ÷ 株価

例を1つ挙げてみましょう。

計算例(2026年9月9日 終値時点)

三菱商事(銘柄コード:8058)

終値株価 5,038円 / 年間配当金 125円(会社予想・2027年3月期)

125円 ÷ 5,038円 = 約2.48%

最低単元の100株を保有すれば、年間12,500円の配当金が受け取れる計算です(購入代金は約50万円)。ここで大切なのは、配当金が同じでも株価が上がると利回りは下がるということ。三菱商事もかつてより株価が上昇し、現在の利回りは約2.5%です。逆に株価が下がる場面では利回りが上がるため、「割安なタイミングをどう狙うか」が高配当株投資では大切になります。

東証プライムに上場する企業の平均的な配当利回りは、およそ2%台。そのため一般には3%以上で「高配当株」と呼ばれることが多くなります。ちなみに私自身は、さらに高い4%以上を投資対象の目安にしています。

初心者さん
利回りって、どうやって計算するんでしたっけ…?
お坊さん投資家
「1株の配当金 ÷ 株価」。ただ、それだけです。難しくないでしょう?

2高配当株の特徴

2-1 プライム市場の銘柄が中心

東京証券取引所には、現在3つの市場があります。

プライム市場大企業が中心。時価総額100億円以上など、厳しい上場条件がある。
スタンダード市場旧・東証二部を含む銘柄が移行している市場。
グロース市場旧マザーズ・ジャスダックからの成長企業が多い市場。

高配当株投資は「配当をしっかりもらう」ことが主目的。スタンダードやグロースの銘柄で行うケースもありますが、メインはプライム市場の銘柄が対象になります。

2-2 売買益は基本的に狙わない

株式投資は、他の投資に比べてリスクが高いといわれます。日々の値動きが大きく、企業への投資である以上、減配リスクや倒産リスクもある。その中で、リスクが比較的小さいのがプライム市場です。

売買差益(キャピタルゲイン)を狙う手法で成功している人も大勢いますが、株価が上下するぶん売買のタイミングは見極めづらく、将来の収益も読みにくい。一方、プライムの高配当株は値動きがゆるやかで、大きな値上がりは望めない代わりに、保有し続けて配当を受け取りながら利益を積み上げていける——これが高配当株投資の基本姿勢です。

3高配当株投資のメリット

3-1 安定的に配当金が得られる

株を持っているだけで、定期的に配当金が入ってくる。なんといっても、これが最大のメリットです。近年はFIRE(経済的自立・早期退職)という言葉も広まりました。給与の代わりに配当だけで暮らす——そんな生き方を目指すなら、高配当株投資はその柱になり得ます。

3-2 株価に一喜一憂しない

株価が大きく下がっても、受け取れる配当金は基本的に一定です(減配リスクはいったん脇に置きます)。だから株価の上下に、いちいち心を乱される必要がない。ある程度の安心感を持って続けられる。むしろ暴落時には「追加で買い増すくらいの余裕」を持てると理想的です。

3-3 下落よりも上昇する可能性が高い

高配当株は、しっかり利益を出しているからこそ配当を出せる企業です。プライム市場で利益を確保し、今後も成長が見込める企業なら、株価も底堅く推移し、上昇も期待できます。基本は値上がり益を狙いませんが、売却時に株価が上がっていれば利益になり、増配されれば保有株の利回り自体も上がっていく。配当を受け取りながら、株価の上昇も狙える。二段構えの強さがあります。

初心者さん
株価が下がったら、怖くて売っちゃいそうです…
お坊さん投資家
むしろ逆に考えてみましょう。配当が同じなら、株価が下がった時こそ利回りは上がります。慌てて手放すより、静かに拾う。それが長期の心得です。

4高配当株のデメリット(リスク)

4-1 減配リスクがつきまとう

高配当株投資には、配当が減る「減配」や、配当がなくなる「無配」のリスクが常についてまわります。ここを避けるには、銘柄選びを慎重に行い、減配・無配の可能性が低い企業を選ぶことが何より大切。具体的な選び方は別の記事で詳しく紹介します。

4-2 配当金にも税金がかかる

株式は、売却益だけでなく配当金にも税金がかかります。配当を確認するときは、税引き後の金額を見るのがおすすめです。口座設定にもよりますが、特定口座(源泉徴収あり)なら、配当への税率20.315%は支払い時に源泉徴収されます。受け取った時点で納税は済んでいるため、原則として確定申告は不要です。

4-3 売却益(キャピタルゲイン)を狙いづらい

高配当株は値動きがゆるやかなので、特に短期の値上がり益は狙いにくい。もともと想定していない点ではありますが、デメリットとして改めて挙げておきます。高配当株は産業・企業として成熟していることも多く、成長性で見劣りするケースもあります。だからこそ、値上がり益を狙える成長株と、配当中心の高配当株をバランスよく持つ——そんな組み合わせも良い戦略です。

初心者さん
配当って、ずっともらえる保証はあるんですか?
お坊さん投資家
そこが、唯一にして最大の弱点です。”減配”があります。だからこそ、銘柄選びが命なんですよ。焦らず、良い企業を見極めることが大切です。

5まとめ

いかがでしたか。投資といっても、株・FX・不動産などさまざまで、株式投資の中にも、今回紹介したような高配当株に特化したやり方があります。大切なのは、自分は投資という手段で「いつまでに・どのくらい」資産を増やしたいのか、投資にかけられる時間はどのくらいかを考えながら、自分に合った手法を選ぶこと。

その中で「安定的に、配当金を得ながら資産を増やしたい」という方には、高配当株投資はぴったりの選択肢です。長期の道を、退場せずにゆっくり歩んでいきましょう。

初心者さん
なんだか、私にもできそうな気がしてきました!
お坊さん投資家
その一歩が、何より尊いですよ。ゆっくり、退場せずに続けていきましょう。——合掌。

※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。記載の株価・配当は執筆時点の例であり、最新の数値は各自でご確認ください。

──最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

私自身、投資では小さくない失敗も重ねてきました。その中で「これは続けてよかった」と思える考え方や、実際に今も続けているリピート型トレードのやり方は、noteに詳しくまとめています。

少し投資をかじってみて「次の一歩をどう踏み出すか」で迷っている方に、特に読んでいただきたい内容です。

※noteは有料(500円)ですが、SNSでの拡散で無料で読めます。

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この記事を書いた人

僧侶だけでは妻子を養えず投資をしています。MARCH院卒→JTC→僧侶。
遊びと浪費と借金の20代→貯金ほぼ0の30歳→10年で投資用資産2千万円台!家計合算の総資産約4千万円。最新の高配当中心の日本株年間配当額は約67万円。良い時は驕らず、悪い時は腐らず。生きる上で大切なことは投資から学びました。

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